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執筆者の写真家頭 恵

被害実例を元に解説!Amazonギフト券を安く買えるサイトには罠がある?


 Amazonギフト券に限らず、金券ショップやネットショップではさまざまな種類の金券が販売されています。前回の記事では転売行為のリスクを説明しましたが、今回は金券を購入する際にもリスクがあることを被害事例とともに解説します。

 被害者の方は、Amazonギフト券を安く売っている仲介サイトを利用しました。最初は警戒して少額購入でしたが、何回か利用しても問題がなかったため、だんだんと高額購入をするようになりました。被害者の方はAmazonを日常的に利用していたので、割引でAmazonギフト券を購入できるこの仲介サイトは「現金を安く売っている大変お得な店」という印象を持っていたそうです。

 ある日、被害者の方は仲介サイトにて、Amazonギフト券20万円分を18万円で購入しました。そして購入後、問題なく残高としてチャージできたので商品を注文し決済完了しました。しかしその20分後に、すでに注文を終えているにも関わらず、Amazonから「登録されたギフト券は無効です」との通知が届き、18万円分が無効にされていました。

 仲介サイトにて既に全額支払っており、18万円をまるまる損失したことになってしまいました。

 被害者の方は直接仲介サイトへ問い合わせましたが、「ギフト登録・ギフト販売者との取引完了をしている以上、対応できない」となしのつぶてでした。

 そこで弁護士に、仲介サイトで購入したAmazonギフト券が無効化されたことを相談、依頼しました。弁護士は、仲介サイトに「安心売買、無効化された場合には返金」と記載している以上、無効化のタイミングにかかわらず返金すべきだと主張しました。

 

 その結果、仲介サイトからAmazonギフト券販売者の住所を開示してもらいました。その販売者に直接、内容証明郵便で請求することによって一部の返金を受けました。しかし全員が返金に対応したわけではなく、被害者の方には損失が生じてしまいました。仲介サイト等に対して裁判をすることも検討しましたが、弁護士費用と比較して金額が少なかったため、やむなく断念しました。

 Amazonでは、Amazonギフト券の転売を禁止していますが、それをもって売買自体が違法になるわけではなく売買は有効です。そのため、転売後にAmazonギフト券が使えなかった場合には、それを承諾して買い受けている以上、原則として購入者がリスクを背負うことになります(ただし、使用済みや最初から無効化されているAmazonギフト券であれば別です)。


 仲介サイトの多くは無効化された場合には返金する旨を記載していますが、当然、Amazon側もこのサイトの記載を見ていると思われます。これは想像ですが、今回の被害事例はAmazon側の対策として、登録直後には無効化せず決済後のタイミングを見て無効化するという手法だったのではないかとも考えられます。


 いずれにせよ、ギフト券等の金券を割安で購入しても、無効化により重大な損失を被るおそれがあります。以上のことから、Amazonギフト券は転売することも購入することも、おすすめはできません。今回紹介したAmazonギフト券に限らず、おいしい話にはワナがあるというものです。




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