クレジットカードの枠の範囲内で借りているのに、なぜか返済できない。返済してもしても一向に減らない。その理由はいくつかありますが、その最大の原因は「可処分所得の認識にズレがあるのではないか」ということです。
可処分所得とは、要するに給料から生活費等を引いて自由に使えるお金のことです。厳密には違うと思いますが「毎月貯蓄できる金額」と言い換えてもよいです。
よく言われるのが、「年収1000万円の人が1000万円貯めるのに何年かかる?」という問題です。もちろん生活スタイルによるのですが、通常5年以上かかることになります。
そうすると額面年収500万円の人が、自由に使えるお金は、多くても月10万円くらいということになります。また、自由に使えるお金が10万円くらいだとしても、普通であれば趣味や遊興費、交際費などさまざまな支出もありますので、本当にギリギリで生活するのは困難です。そういったところをみると、年収500万円の人が実際に使えるお金は年50万円くらいでしょうか。
ところで、もし300万円の借入金があるとすると、利息は年30〜48万円くらいかかります。結構多いですよね。年収500万円の人が300万円の借金があると、可処分所得年50万円は、ほとんど利息の返済にまわってしまいます。そうすると元金は減らず、返済が苦しくなるのです。
こうした正しい認識がないまま「100万円くらいなら返済できる」「月2〜3万円くらいなら返済できる」と考えて借入をすることで、返済できなくなってしまうのです。
こうした借金の解決のためには、当たり前のことですが、以下の2つの方法があります。
1. 収入を増やすこと
2. 支出を減らすこと
通常1. は難しいですね。一方の2. は比較的簡単です。FP(ファイナンシャルプランナー)さんのホームページにいろいろ書いてあります。
弁護士として家計を見ていると、2. の方法でおすすめなのは「一切の努力無しで実現可能なこと」ですね。何かを我慢する、例えば趣味や外食を減らすという方法はあとで反動があったり過度にストレスがたまったりするのでおすすめできません。
具体的には、実家に戻るなどして大きな支出となる家賃を削減する、自家用車などの恒常的
に費用がかかるものを手放す、保険を解約する等、直接的な生活への影響が少ないものがおすすめです。
さらには、毎月の可処分所得を正確に認識するため、家計簿をつけるのがおすすめです。無料で使えるアプリもたくさんありますので、お手軽に始めることができます。真面目に1円単位でつけることを考えるより、大まかでつけていく方が長続きしそうな気がします。
我田引水ですが、弁護士に依頼することで、まず支払を停止し生活を立て直すことができます。手続きにもよりますが、いずれの手続きにおいても将来の支払が減額することは間違いありません。
家族に秘密で手続きを取れる可能性もあります。返済に困ったらぜひ、当事務所にご相談ください。当事務所では、弁護士として家計表を見たり、管財人として家計を監督したりすることもありますので、それらを併せたご相談も可能です。
Comments